障子戸を閉めてしまった部屋は、日中だというのにほの暗い。 通りの喧騒が閉じた窓越しに、遠く、聞こえてくる。 土方は壁にもたれてぼんやりと煙草を燻らせながら、ふと肩の重みに目をやった。 自分にもたれて、すぅすぅと健やかな寝息を立てる桂。 安心しきったようなその様子に、土方は深く吸いこんだ紫煙を吐き出した。 『お前はトッシーか?』 もし俺がいいや、と答えたら、コイツはこうして横にいないんだろうか。 ・・・・答えはYesに違いない。 馬鹿な奴。 そんなの、いくらだって嘘をつけるのに。 一番馬鹿なのは、こうしてのんびりと寝顔なんて眺めてる、自分なのだろうけれど。 ・BACK・
土桂。トッシーであることを免罪符にしてるのは、果たしてどちらなのか。